選挙知識

公職選挙法とは?わかりやすく簡単に説明!違反事例や禁止事項も紹介

政治家の汚職や選挙違反などで「公職選挙法違反」という言葉をよく目にすることと思います。

 

この「公職選挙法」というのはどんな法律なのでしょうか?

 

本記事では公職選挙法に関する基礎知識や、法律違反の事例や、どういうことが禁止されているのか、ご紹介します。

 

公職選挙法とは?わかりやすく簡単に説明!

公職選挙法の目的は、同法第1条で次のように定められています。

日本国憲法の精神に則り、衆議院議員、参議院議員並びに地方公共団体の議会の議員及び長を公選する選挙制度を確立し、その選挙が選挙人の自由に表明せる意思によつて公明且つ適正に行われることを確保し、もつて民主政治の健全な発達を期することを目的とする。

 

つまり、「公職」である国会議員、地方公共団体の議会議員や首長の定数や選挙について定められた法律です。

 

とはいえ、処罰の対象は公職の候補者や候補者になろうとする人及び公職の人だけではありません。

 

この公職選挙法の構成は以下のようになっています。

  • 第一章 総則(第1条―第8条)
  • 第二章 選挙権及び被選挙権(第9条―第11条の2)
  • 第三章 選挙に関する区域(第12条―第18条)
  • 第四章 選挙人名簿(第19条―第30条)
  • 第四章の二 在外選挙人名簿(第30条の2―第30条の16)
  • 第五章 選挙期日(第31条―第34条の2)
  • 第六章 投票(第35条―第60条)
  • 第七章 開票(第61条―第74条)
  • 第八章 選挙会及び選挙分会(第75条―第85条)
  • 第九章 公職の候補者(第86条―第94条)
  • 第十章 当選人(第95条―第108条)
  • 第十一章 特別選挙(第109条―第118条)
  • 第十二章 選挙を同時に行うための特例(第119条―第128条)
  • 第十三章 選挙運動(第129条―第178条の3)
  • 第十四章 選挙運動に関する収入及び支出並びに寄附(第179条―第201条)
  • 第十四章の二 参議院(選挙区選出)議員の選挙の特例(第201条の2―第201条の4)
  • 第十四章の三 政党その他の政治団体等の選挙における政治活動(第201条の5―第201条の15)
  • 第十五章 争訟(第202条―第220条)
  • 第十六章 罰則(第221条―第255条の4)
  • 第十七章 補則(第256条―第275条)

 

選挙期間中はもとより、公職としてバッジをつけた後の政治活動においても遵守しなければならないことがたくさん規定されています。

 

公職に就く前の生活では当たり前にしていた祭りの寄付などでも、選挙出馬の準備・事前運動に入るともうNGです。

 

また、私たち有権者がなにげなく行ったことが処罰の対象になることもあるんです。

 

「法を知らずにうっかり違反を冒して逮捕された!」ということがないよう、政治家を志す人だけでなく有権者も公職選挙法の内容をしっかり把握しておきましょう。

 

公職選挙法ってどんな違反事例や禁止事項があるの?

公職選挙法で禁じられている事項は実に多岐にわたります。

 

逮捕者が多い買収は、金品や物品などの供与や食事の接待供応だけでなく、「〇〇の役職にしてあげるから」という口約束も違法です。

 

買収罪は3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金が課せられます。

 

さらにもっと身近な事例をご紹介します。

 

 

公職の候補者や候補者になろうとする人及び公職の人(以下、政治家)は、選挙区内の人に対して年賀状や寒中・暑中見舞などのあいさつ状、電報等を出すことは禁じられています。

 

 

ただし、届いたあいさつ状に対して答礼のために自筆で出すものは認められています。(第147条の2)

 

また、政治家が選挙区内の人に対して寄付を行うことはいかなる名義をもっても禁じられています。(第199条の2)

 

つまり、今までどおりの慣例で友人や知人に年賀状を出したり、町内や地元の祭りへの寄付も、法的にはNGということです。

 

 

選挙区内の社会福祉協議会が行う赤い羽根共同募金も違法になります。

 

また、政治家個人名義ではなく、政治家が役職員や構成員の法人や団体等が、候補者等の氏名や氏名が類推できる表現で寄付を行うことも禁じられています。

 

さらに寄付絡みで、政治家の冠婚葬祭関連の行動がよく問題になるので、詳しくご紹介します。

 

 

政治家本人が出席する結婚披露宴や葬式にその場で渡す祝儀や香典は違法ですが、罰則の対象にあたりません。

 

しかし秘書などの代理が参列して、政治家名の祝儀・香典を渡すのはNGです。

 

政治家が参列できなかったからといって、後日祝儀や香典を渡すことも禁じられています。

 

これらに反すると、50万円以下の罰金の罰則が課されます。

 

ちなみに、花輪や供花はNGですが、祝電や弔電はOKです。

 

 

防衛大臣を務めていた小野寺五典氏は、1997年に初当選するも、選挙区内の有権者に線香を配布したとして公職選挙法違反で仙台地検に書類送検。

 

2000年に議員辞職し、略式命令による罰金40万円の有罪判決となり、公民権3年間停止に。

 

選挙区内の知人などへの入学祝やお中元・お歳暮、お見舞い、差し入れなども違法です。

 

ただし、選挙区内であっても6親等内の血族、配偶者及び3親等内の姻族へのこれらの寄付行為は認められています。

 

なお、政治家に寄付を求める行為も違法なので気をつけましょう。

 

ネット選挙における公職選挙法の注意点とは?

2013年7月の参院選からネット選挙が解禁されました。

 

以下、ネット使用における注意点をご紹介します。

 

Eメールで選挙運動用の文章等を頒布できるのは候補者や政党等だけです。

 

有権者が候補者や政党等から届いたEメールを転送して拡散することはNGです。

 

また、18歳未満の人の選挙活動は禁止されています。

 

18歳未満の人がネット上に選挙運動に関する書き込みを行うことはもとより、選挙運動に関する文書のリツイートやシェアを行うことや、街頭演説の動画をSNSなどにアップする行為も違法です。

 

また、選挙運動は公示(告示)日から投票日前日までしか行なえません。

 

投票日にネット上で特定候補者や政党への投票を呼びかける書き込みなどを行うのは違法です。

 

SNSなどでネット投票がよく行われていますが、選挙の当選人を予想する「人気投票」の経過や結果を公表する行為は公職選挙法で禁じられています。

 

知らないとついついやってしまいがちなので気をつけてくださいね!

まとめ

今回は、公職選挙法について違反行為などについて解説しましたが、いかがだったでしょうか。

 

公職選挙法で規制されていることはとても広範囲にわたるので、政治家だけでなく有権者もぜひ知っておくべきことをピックアップしてご紹介しました。

 

有権者が政治家に対して寄付などを求める風潮はまだまだ根強くあります。

 

クリーンな選挙をするためには、政治家だけでなく有権者も公職選挙法について正しい認識をもちましょう。

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